8月例会を開催しました

8月9日(金)午後2時から、岡山県立図書館グループ活動室で8月例会を開催しました。参加は6人で、今年度初めての聞き書き作品の検討をしました。


1作目は、小山さんの作品「今が青春!」

60代でフルマラソンを走るようになり、その後は視覚障がい者のマラソンの伴走もされている人の聞き書きでした。

合評では、「リードの部分は、後の伏線と関係がある場合は有効だが、そうでなければ必要性があまり感じられない」「おしゃべりなキャラクターを表現するのには、説明をしてしまうよりも本文の中に入れた方がいい」「今伴走をしている時のエピソードや、どんな風に楽しいかが知りたい」「『私の10代』『私の30代』との小見出しで、それぞれの年代ごとにがんばっている感じが良くわかる」「ひとつの山は、チェルノブイリ・おしゃべり会・父の言葉あたりかと思うので、その辺をふくらませてほしい」という声が出ました。

「『少年の丘』などには注釈を入れ、『義両親』などは再考します」とのことです。


2作目は、文屋さんの作品「1945年(昭和20年)13歳だった」

 戦時下で教えてもらった女先生の影響で教員になり、91歳の今もご健在の人の聞き書きでした。

合評では、「戦時下での師範出たての女先生の教え方が魅力的」「男先生は兵隊に行くので長続きしない時代背景がわかった」「最後の部分で小学校の先生になったことがわかった」「方言は、書き直した方がわかりやすい部分もあるのかもしれない」「このあとの話が知りたい」「題名は違うものの方がいいのでは」という声が出ました。

 「エピソードがいくらでも出てくる人なので、着地点をどこに置くのかが決まっていない。まだ十分に時間があるので題名も含めて直します」とのことです。


諸連絡として、

8月4日(日)に中尾さんが登壇したトークイベント「瀬戸内の島の生活文化を可視化する」(於:香川県立ミュージアム)について、参加者から報告がありました。中尾さんは「横島のくらしを聞き取る」の中で聞き書きについても触れ、会場では「聞く、書く。」10号が4冊、12号が3冊売れました。

12月の聞き書き全国大会の申し込みについては、参加者が申込書を書き正保さんがまとめて申し込みをしてくれることになりました。

次例会は9月12日(金)午後2時から、岡山県立図書館グループ活動室で開催します。中司さんと今井田さんの聞き書き作品の検討を予定しています。


聞き書き人の会

岡山県岡山市を拠点に「聞き書き」手法を習得し、聞き書きによって地域の記録を残していくことを目指しています。聞き書きは、語り手と聞き手が対話を重ねて、語り手の人生や思いを「話し言葉(聞き書き言葉)で文章化」していく共同作業。この時代に生きているひとりひとりの人生を「歴史」として記録していく取り組みです。