6月例会を開催しました

6月9日(金)午後2時から、岡山県立図書館グループ活動室で6月例会を開催しました。

参加者は6人。

この日はまず、聞き書き作品の合評。
当会の代表・文屋泉さんがまとめた「どげんことがあっても戦争だけはしたらいけん」を発表。

井原市で一人で暮らす、大正15年生まれの96歳の松本国太郎さんの戦前の体験を伺った作品です。

9人兄弟のために小学校へも満足に行けず、昭和20年に徴兵され自爆のための訓練を受けながら、結局戦場へは行かなくてすんだものの、軍隊内で体験した非人間的で不条理な体験を語ってくださっています。

こうした原稿を読むたびに、ほんとうに「戦争だけはダメ」という気持ちを強くします。


続いて、福山聞き書き人のメンバーから届いた『聞く、書く。』11号(1月31日発行)の感想の報告。
「どれも公の記録には残りづらい、聞いてみないとわからないことばかり。ひとつひとつが本になるくらい面白かった」といった感想が寄せられた。


その後、5月の例会でワークショップとして実施した見舘会員の「西国街道を歩く」の聞き書きを、当日のインタビュアーを務めた中司会員が発表。

レコーダーによる録音に頼らず記憶だけでまとめた原稿に、感嘆の声が上がりました。

7月の例会では、参加した会員がまとめた原稿を持ち寄ることにしています。


最後に、退会会員の報告がありました。

人柄がにじみ出るやさしい文章を書かれる方のKさんの退会は、とても残念でした。


次回例会は、7月14日(金)午後2時~岡山県立図書館2階グループ活動室で開きます。


聞き書き人の会

岡山県岡山市を拠点に「聞き書き」手法を習得し、聞き書きによって地域の記録を残していくことを目指しています。聞き書きは、語り手と聞き手が対話を重ねて、語り手の人生や思いを「話し言葉(聞き書き言葉)で文章化」していく共同作業。この時代に生きているひとりひとりの人生を「歴史」として記録していく取り組みです。