10月例会を開催しました

10月18日(金)午後1時半から、禁酒会館で10月例会を開催しました。


今回は、文学創造都市おかやま発マガジン『うったて』の創刊記念に森まゆみさんをお迎えした18日に例会を変え、1時半から2時半まで、森まゆみさんとの交流会を持ちました。

場所は大正12年に竣工され、昭和20年の空襲を免れた大正ロマンを感じさせる禁酒会館(丸の内シンフォニー向かい)で美味しいコーヒーを飲みながらの例会でした。


森まゆみさんは地域雑誌『谷中・根津・千駄木』の編集者として40年にわたって谷中・根津・千駄木(終刊後もデジタル化に取り組む)地域の文化・歴史・生活をほりおこし、記憶を記録として定着させることに力を注いでいる作家です。

緊張して聞きたい事を矢継ぎ早に尋ねる私たちにざっくばらんにお話し下さり、『聞く、書く』については一刀両断の批評、大いに参考になりました。


・読んで楽しい字面、イラスト、活字、デザイン編集に力を入れる。

・話したことの順番は直して、読み手にわかりやすくする。

・話し手の癖は聞き手の癖になる場合があるので気を付ける。

・ファミリーツリーを頭において書く。

・お金を出してまで買いたい冊子するためには、文章に力を入れる。文章がよければ写真は要らない。

・語り手の魅力を存分に書き、聞き書き作品を自立した文学作品として仕上げる。

・「勝ち組」と称しているわが世を謳歌している人々には恥の感覚がない。いつなんどきでも負ける側に立っていたい。


3時より場所を県立図書館に移し、正保さんの聞き書き作品について検討しました。

 

・寡黙な話し手の人柄をプロローグ、エピローグで補っていていて良い。

・本文の中で、話し手の魅力が伝わるようにできないか?

・構成を見直してほしい。時系列にするとわかりやすいのでは?

・1文が長いところがあり、わかりにくいの1文を短くする。

・エピローグにお店紹介という文章をいれたらどうか?聞き書き文だけよりも変化が出る。


次に、中尾圭さんの「福山聞き書き人の会」立ち上げについての随筆とホームページを

月担当者がアップできる方法についても中尾さんから指南がありました。

以上、盛りだくさんの例会でしたが、とても充実した会になりました。

(B・I)

聞き書き人の会

岡山県岡山市を拠点に「聞き書き」手法を習得し、聞き書きによって地域の記録を残していくことを目指しています。聞き書きは、語り手と聞き手が対話を重ねて、語り手の人生や思いを「話し言葉(聞き書き言葉)で文章化」していく共同作業。この時代に生きているひとりひとりの人生を「歴史」として記録していく取り組みです。